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7 終活のすすめ:エンディングノートと遺言書の違い

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年を重ねていくと、自分が亡くなった後の家族への影響が心配になってくるものです。そんなときに「終活(しゅうかつ)」が大切になってきます。終活とは、自分の死後について事前に準備をしておくことで、家族に迷惑をかけないようにするための活動です。終活には、「エンディングノート」と「遺言書」という二つの道具がよく使われますが、この二つは内容も目的も異なります。それぞれの違いを理解して、自分に必要な準備を始めましょう。

エンディングノートとは?

エンディングノートは、自分の思いや希望を自由に書き留めるノートです。遺言書とは異なり、法的な効力はありませんが、家族や親しい人たちに伝えたいことを整理するために使われます。

エンディングノートに書けることは多岐にわたります:

  • 葬儀の希望
    どのような形式で葬儀を行いたいか、どのように送り出されたいかを記しておきます。
  • 医療介護についての希望
    入院や介護が必要になった場合の希望や、延命措置についての考え方なども書き残せます。
  • 死後の手続きの指示
    亡くなった後に必要な手続きについて、希望する方法や必要な手配を記します。

エンディングノートは、亡くなった後に残された家族が「故人の意思」を尊重して、スムーズに手続きを進められるようにするための道具です。法的効力はないものの、家族にとって貴重な参考になります。

遺言書とは?

一方、遺言書は、法的な効力を持つ文書です。遺産の分配方法について書き残しておくことで、家族がその内容に従って財産を分けられるようにします。

遺言書に記すことができる内容は以下の通りです:

  • 遺産分割の指示
    遺産を誰にどのくらい分けるかを具体的に書きます。これによって、遺産相続をスムーズに行うことができます。
  • 法的な準備と保障
    遺言書があれば、相続人はその内容に基づいて財産を分配できます。法的に認められているため、もし家族の間で意見が分かれても、遺言書があればその通りに進められます。

エンディングノートと遺言書の違い

エンディングノートと遺言書の大きな違いは「法的効力」です。遺言書は法的に有効で、遺産分割や相続に関する指示を守る義務があります。しかし、エンディングノートはただのノートであり、法的な拘束力はありません。あくまで、残された家族が故人の意思を知り、必要な手続きを進めやすくするための手助けになります。

エンディングノートと遺言書の違い

エンディングノート遺言書
書き手の希望や想いを記す財産分配などを法的に決定する
法的効力なし法的効力あり
葬儀の希望や医療介護の意思を記せる遺産分割の指示が主な内容
書き直し自由書き直しには手続きが必要

なぜ終活にエンディングノートと遺言書が必要なのか?

終活を通して、エンディングノートや遺言書を準備することには多くのメリットがあります。たとえば以下のような理由が挙げられます:

  • 家族のため
    自分が亡くなった後、残された家族が悩まずに済むように準備しておくことが大切です。遺言書があれば、遺産の分け方で揉めることも少なくなり、家族が安心して生活を続けることができます。
  • トラブル防止
    遺産分割が不明確だと、家族や親族の間で争いが生まれることもあります。遺言書によって事前に分配方法を示しておけば、そういった問題を避けられます。
  • 医療や介護の意思を伝えられる
    自分の意識がなくなった場合にも、エンディングノートに書いておいた医療や介護に関する希望が家族の手助けになります。

エンディングノートと遺言書を作成する際のポイント

【エンディングノート】

  • 手軽に始められるので、思いついたことから書き始めましょう。
  • 葬儀の希望、医療介護の意思、死後の手続きについて、自分の考えを具体的に記すと良いです。

【遺言書】

  • 法的な効力があるため、慎重に書きましょう。
  • 公正証書として残す場合は、公証役場での作成を検討するのもおすすめです。

終活を始めるために:まず何から取り掛かればいい?

終活と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、エンディングノートから気軽に始めると良いでしょう。自分が伝えたいことを書き留めることで、自然と気持ちが整理され、次に何を準備すべきかが見えてきます。そして、遺産分割の希望が決まったら、遺言書の作成に進むと良いでしょう。

まとめ:終活で家族のためにできること

終活でエンディングノートや遺言書を準備することは、家族への大切なプレゼントです。亡くなった後に家族が悩まずに済むよう、また、医療や介護の面でも自分の意思を尊重してもらえるようにするための準備です。

エンディングノートと遺言書をうまく使い分け、以下のようなステップで進めましょう:

  • エンディングノート:葬儀の希望、医療や介護に関する考え、死後の手続きをメモする
  • 遺言書:遺産分割の内容を明確にしておく

終活は一度きりの作業ではなく、必要に応じて見直しを行うことも大切です。大切な家族への感謝の気持ちを込めて、準備を始めてみませんか?

家族の承継をお手伝いします

田原行政書士事務所

行政書士 田原 公生

北九州市八幡西区幸神4丁目7-10

URL:tahara-gyousei.com

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